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生きてこそ Alive 1993年 アメリカ映画
まずこの映画のコラムを書く前に、↓ の写真を見た事は無いでしょうか?

1972年10月13日に起こった ウルグアイ空軍機571便遭難事故 での実際の写真です。




















私は高校時に歴史の教科書で見た記憶がある。

当時勉強からっきし駄目!の私だったが(それは今もあんまり変わらんが...)食い入るように事件のあらましに驚いた!

そればかりが印象的であの場でどんな出来事が起こっていたのか?映画を見るまで、アンデスの聖餐を読むまでよく知らなかった。

彼らの執(と)った行動は決して悪くは無い!立派に行動した英雄になれる出来事である筈。


今回はウルグアイ空軍機571便遭難事故を映画にした「生きてこそを」紹介したいと思います。



まずこの作品に出演してる役者は、失礼ながらイーサン・ホークしか知らない...。「大いなる遺産」に出てた小心者の優しい若者役で。

あとケープ・フィアーに出てたイリーナ・ダグラス(弁護士ニック・ノルティの不倫相手)位しか知らない。

私は出演してる役者でよく映画を選んだりするが、今回の場合は正直何を見れば良いんだろう?と色々調べた。

本人(生存者)のインタビューを収録した本か?ドキュメンタリーか?本作か?

結局活字の苦手な私はドキュメンタリーと本作を買う事にした。

映画の場合どこまで真実を表してるか?分からないし、なら生存者のインタビューを中心に進行する アライブ-生還者- もトライしてみよう!と明日届く予定です。


映画の話を、この事故の事をよく知らない方の為に話をザックリと。



ステラマリス学園のラグビー選手団とその家族達45人を乗せチリへ向かっていたフェアチャイルド機が悪天候で目測を誤り山の峰と衝突、機体の前面が残ったままチリとアルゼンチンの国境にまたがる高度4200メートルの地点に墜落、この時点で生存確認が取れる人間28名。

彼らは機内に残っていたチョコレートとワインで飢えをしのいで救出を待っていたが警察や捜索隊は事故からわずか8日後に捜索を断念。(これには理由があり機体の色(白)が積雪と合わさって上空からの捜索が困難な事情もあった)

機体に残っていたラジオでそのニュースを聞いた生存者は、飛び散った機体を探すため(通信用のバッテリー、電池、食料)に、そして代表された3人は助けを呼ぶ為に下山の決断を取る。


下山から15日後、山の住人と運良く出会えた彼らは捜索隊のヘリで事故現場に到着、この時点で事故から72日後。当然食料も尽きていた彼(犠牲者)らは何を食べて飢えをしのいでいたのか?

彼らは人肉を食べて飢えをしのいでいた。この事が明るみに出てからここ、のみが大きく取り上げる結果となってしまい本来被害者であるはずの生存者が複雑な報道、伝えられる形になってしまっていった。



















事実私も教科書で読んだ際には人肉を食べて飢えをしのいでいた事が大きく取り上げられ事故のあらましは二の次の様な印象を受けた。

なのでショッキングな事故として知っている人達も多いと思う。

グロい話の一部として片づけて良いのか?

私は何故?をもっと掘り下げてこの事故をよく知りたかった。

今日届いた本作を見て私は改めて感じた。彼らは人間として正しい行動を取った!と思う。


捜索の打ち切られた彼らは自力で生きて行く事しか出来なかった。犯罪行為に出て来る話とは全くの別の次元の話!

彼らは自分の大切な親友を食べるしか生きて行く方法が無かったのだ。

そして自力で途方もない山々を下山し、救助してくれる相手を見付け出し自分達の力で命を守り16名の生存者の命を救ったのだ!


























ロベルト・カネッサ(当時19歳)とナンド・パラード(22歳)が中心となった若者達はむしろ英雄の称賛を得るべき行動を取ったと思う。

生存者の殆んどが10〜20代の学生達でよくこんな重みのある決断を取れたものだと真剣に思う。

人間の尊厳と言った次元の話を超えた、もっと重要な事。私達人間は全員、動物や植物を殺して食べて生きて来た地球の中で最も残酷な動物なのだ。

そして事故現場で中心人物となって活躍したナンド・ペラードが勇気を出してこの話を公にしてくれたお陰で遠い日本の私達にも映画や色んな形でこの貴重な話と出合う事が出来る。



映画は彼らの行動にしっかりと当事者の心境(失礼の無い様)を加味した上で物語を進行させて行く。

私の感想は久しぶりに素晴らしい映画と巡り合えた!と思った。

正直、この事故を知りたければ本作を観れば良いと思う。


風化させる事よりも、この事故を最初は興味本位で映画を観てみたい、それでも良いと思う!

勇気を出して洗いざらい話してくれた当事者の貴重な体験談なのだから。

「仕方なかったで済む問題ではない」と言う人もいるかもしれないが、人間があの極寒の状況で取れる行動なんてわずか限られた事ではないでしょうか?


食べ物も欲求も金を出せば自分の前に出て来る現在だからこそ、この映画は意味のある作品だと思います。

何も何百年前の話じゃない。40年前の私より年下の学生達が執った貴重な経験談の本作を是非お勧めします!

まずは事故の経緯を書いた wikipedia ↓ 。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%82%A4%E7%A9%BA%E8%BB%8D%E6%A9%9F571%E4%BE%BF%E9%81%AD%E9%9B%A3%E4%BA%8B%E6%95%85

そしてこの予告編を見て是非!ご覧になって頂きたいです。



author:Yasushi O.guro, category:洋画, 21:37
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